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なのはSSひっそりと書いてます。 ←の青年は特に関係ありません(ぁ ※携帯閲覧者の方には、ドイツ語が対応しておらず文字化けする可能性があります。ご了承ください。
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「ラケーテン───ッ!!」

緑豊かな山の上空。戦いの決着が今つこうとしていた。
仕掛けたのは鉄槌の騎士ヴィータ。
ラケーテンフォームとなったグラーフアイゼンは標的へと加速する。

「ハンマーーーーー!!」 

 ◇ 

「───とまあ、現状はこんな感じだ」
クロノ・ハラオウンは説明を終えてコーヒーを口に運んだ。
先日アースラが地球に不可解な反応を示した事。
そして捜査員を派遣した所、ある地域の捜査員の消息が不明となっていることなど。
聞いているのは集められた守護騎士"ヴォルケンリッター"だ。

「連絡なしに消息が途絶えるとは妙だな」
「その地域の空気中に魔力を溶け込んでいることが確認された。それがジャミングの役割としているらしい事が推測できる」
「という事は、何かを局員の方は見て──」
「誰かにやられたってワケか」
シグナム、シャマル、ヴィータが事態を読んでいく。クロノも同じ結果に行き着いているようでこれに頷いた。

「で、我らか」
「ああ。今回の地域の担当が幸か不幸かウチと君達の所でね。未知数の相手に挑める高ランクが揃い踏みだ。頼めるか?」
「無論──と言いたいところだが、私はテスタロッサの仕事の代行を引き受けているのですぐというわけにはいかんが」
シグナムの返答を受けてヴィータが席を立つ。

「ならあたしが行ってくるよ」
「すまないな。できる限り早く済ませる。気をつけてな」
「わかってるよ。ヤバかったら情報だけでも持って帰るよ」
ザフィーラは無言でヴィータについて行き、1人と1匹は転送ゲートに消えていった。
シグナムはヴィータを心配していた。腕を信じていないわけではない。信じていないわけがない。
だが。ただ優しい子だから──

『主が帰るまでに片付けなければならない』と自分に無理をさせないかと───

 ◇

そこは地図にも名の乗らない程度の小さな山だった。緑は茂り、自然が多く野鳥も森木から顔を覗かせている。
いたって自然だ。

だが推測通り、おかしい。アースラから"クラールヴィント"の力を借りての強化念話もぷっつり途切れた。ただグラーフアイゼンやザフィーラの声は念話で処理できる。

『対象が複数で連絡を取り合えるようにしているのかもしれん。用心しろ』
『ああ』 

溌剌と生い茂った木々が上空からの捜査を断念させた。山道を歩く事数分──
前からの足音に2人は構えた。

─武器を収め 引き返しなさい─
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